障害者雇用のこんな悩み、抱えていませんか?
「障害者雇用の社員が定着しない」
「現場がどう接していいかわからず困っている」
「支援機関との連携がうまくいっていない」…
こうしたお悩みは、人事担当者や現場の上司が共通して抱える課題です。
せっかく採用したのに早期離職につながってしまうのは、本当に避けたいですよね。
この記事では、障害者雇用の定着支援がうまくいかない原因を深掘りし、その解決策として欠かせない「連携」の重要性について解説します。
人事・現場・外部支援機関が協力して定着率を高めるための具体的な方法や、すぐに実践できるヒントもご紹介します。
「自社でもできるかも」とイメージを膨らませて、明日からの定着支援に活かしてください。`
このページの目次
定着率が低いのはなぜ?障害者雇用でよくある3つの課題
1. 「早期離職」の連鎖と「配属ミスマッチ」
2. 「受け入れ体制不足」と「現場の戸惑い」
3. 「支援機関との連携不足」による機会損失
障害者雇用の「連携」を強化!定着支援を成功させる4つのアプローチ
1. 採用前の「職場実習」活用でミスマッチを徹底防止
2. 定期的な「定着面談」と「フィードバック」で継続的なサポート
3. 受け入れ部署への「事前研修」と「個別サポート」で不安を解消
4. 支援機関との「情報共有の仕組み化」と「役割分担」の明確化
定着率が低いのはなぜ?障害者雇用でよくある3つの課題
厚生労働省の『令和5年 障害者雇用状況の集計結果』によれば、障害者の雇用者数は約64万人と過去最高を更新している一方で、障害者の離職率は就職後1年時点の定着率は、
身体障害 60.8%、知的障害 68.0%、精神障害 49.3%、発達障害71.5%となっています。
※参考資料:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者の就業状況等に関する調査研究」
1. 「早期離職」の連鎖と「配属ミスマッチ」
採用活動に時間とコストをかけたにもかかわらず、短期間で離職してしまうケースは少なくありません。
これは、採用段階でのスキルや特性の見極め不足、あるいは入社後のミスマッチが主な原因です。
採用時に障害特性に関する十分な情報が得られないと、どんな業務が合っているか、どんな環境なら働きやすいか、見極めが難しくなります。
現場の業務や雰囲気が障害のある方の特性に合わないこともあります。
事前にしっかり話し合っておかないと、入社後に「こんなはずじゃなかった」と、本人も会社もミスマッチに苦しむことになりかねません。
背景と原因:
- 情報不足: 採用時に障害特性に関する十分な情報が得られていないため、適切な業務内容や職場環境の検討が不十分になる。
- 現場理解の不足: 現場の業務内容や職場の文化が障害者の特性に合わない場合でも、配属前に十分なすり合わせが行われない。
- 心理的な負担: 本人が職場に馴染めず、孤立感を感じたり、困りごとを相談できなかったりすることで、精神的な負担が増大し、離職につながる。
2. 「受け入れ体制不足」と「現場の戸惑い」
「障害のある方を雇用したい気持ちはあるが、現場の社員がどう接すればいいか分からない」「特別な配慮が必要なのか?」「業務の指示出しに困る」といった声は、受け入れ部署からよく聞かれる本音です。
背景と原因:
- 知識不足: 障害特性に関する基礎知識や、適切なコミュニケーション方法についての情報が、現場の管理職や同僚に行き届いていない。
- 現場任せ・OJT任せ:準備がなくOJTに任せきりになり、現場の担当者に過度な負担がかかる。
- 不安と責任感: 「何かあったらどうしよう」という不安や、障害者雇用に対する過剰な責任感が、現場の心理的なハードルを上げている。
3. 「支援機関との連携不足」による機会損失
障害者雇用においては、ご本人が通所していた就労移行支援事業所、ハローワーク、地域障害者職業センターなど、多種多様な支援機関との連携が重要です。
しかし、「どの機関に相談すればいいか分からない」「連携の仕方が分からない」「一方的な情報提供に留まっている」といった課題も聞かれます。
背景と原因:
- 役割の不明確さ: 各支援機関の役割や提供サービスが十分に理解されておらず、企業側が効果的に活用できていない。
- コミュニケーション不足: 定期的な情報交換の機会が少なく、企業と支援機関の間で認識のズレが生じやすい。
- 情報の一元化不足: 支援機関から得た情報が人事内で留まり、現場に適切に共有されないため、きめ細やかな定着支援につながりにくい。
障害者雇用の「連携」を強化!定着支援を成功させる4つのアプローチ
これらの課題を乗り越え、障害者雇用の定着を促進するためには、「人事」と「現場」、そして「外部支援機関」が密に連携する仕組みを構築することが不可欠です。ここでは、具体的な解決策をご紹介します。
1. 採用前の「職場実習」活用でミスマッチを徹底防止
入社後のミスマッチを防ぐ上で最も効果的なアプローチの一つが、職場実習の積極的な活用です。
候補者は実際の業務内容や職場の雰囲気を体験でき、企業側は候補者のスキル、特性、適性をより深く見極めることができます。
- 具体的な対策:
- 受け入れ部署の業務内容を具体的に洗い出し、実習期間中のタスクを設定する。
- 実習を通じて、本人の特性や配慮事項、得意・不得意なことを詳細に把握する。
- 現場担当者から、実習中の本人の様子や課題について具体的なフィードバックをもらう。
2. 定期的な「定着面談」と「フィードバック」で継続的なサポート
入社後も、定期的な定着面談の実施は欠かせません。隔週に一度、月に一度、あるいは四半期に一度など、定期的に面談の機会を設け、本人の困りごとや業務上の課題、職場への要望などを丁寧にヒアリングし次のアクションを整理します。
- 具体的な対策:
- 本人、上司、人事担当者(必要であれば支援機関も)が参加する三者面談の場を定期的に設ける。
- 面談を通じて、業務の進捗状況だけでなく、精神面での変化にも気を配る。
- 面談で得た情報を関係者間で共有し、具体的な改善策を検討・実行する。
3. 受け入れ部署への「事前研修」と「個別サポート」で不安を解消
現場の戸惑いを軽減し、適切な受け入れ体制を構築するためには、受け入れ部署への事前研修が非常に重要です。
障害特性に関する基礎知識、配慮のポイント、コミュニケーション方法などを事前に学ぶことで、現場の不安を解消し、スムーズな受け入れを促進します。
- 具体的な対策:
- 障害の種類や特性に応じた基本的な知識(例:精神障害、発達障害など)に関する研修を実施する。
- 具体的な事例を交えながら、職場で実践できるコミュニケーション方法や配慮事項を伝える。
- 現場で困った際に相談できる窓口や担当者を明確にし、個別具体的なサポートを提供する。
4. 支援機関との「情報共有の仕組み化」と「役割分担」の明確化
効果的な障害者雇用における連携には、支援機関との密な情報共有と、それぞれの役割分担の明確化が不可欠です。
- 具体的な対策:
- 定期的な情報交換、面談の場を設け、進捗状況や課題を共有し、次のアクションを整理する。
- 就労移行支援事業所が作成する「支援者の推薦状」などを参考に、企業側に求める業務適性、配慮事項などを具体的に伝える。
- トラブル発生時や課題が長期化する際に、どの支援機関がどのような役割を担うのか、あらかじめ取り決めをしておく。
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