EY Japan株式会社「能力が発揮される環境を作る」ことで、会社の戦力となる専門家集団を形成

会計監査・税務・コンサルティングなどのプロフェッショナルサービスをグローバルに展開するEYのメンバーファームであるEY Japan株式会社では、2022年6月より「Diverse Abilities Center(以下、DAC)」と称する新しい障がい者雇用チームを立ち上げています。翻訳、デザイン、リサーチなどの専門業務を担う新しい組織として、メディアなどからも注目を集めています。(参考:日本経済新聞での取材在日英国商工会議所のアワード受賞

専門性を磨いて社内でのキャリアアップを目指すというDACのコンセプトや、発達障害・精神障害の方の能力活用について、センターのリーダーでもある、EY Japan LTV(Long-term value)ビジョンプロジェクト PMOリーダー 加藤喜久様に伺いました。

「Diverse Abilities Center」設立の経緯や背景を教えてください

EYで重視していることの一つに、長期的価値(Long-term value、LTV)があります。これまでの資本主義社会は、利益をあげて経済的価値を創出していれば良かったかもしれませんが、これからの企業は、より長期的な視点で社会貢献や環境保護といった非財務的価値も考える必要があります。クライアントにもこうしたLTVの重要性を伝えていますが、我々EY Japan自らもLTVの創出に取り組んでいます。(参考:長期的価値(Long-term value、LTV)- EY Japanの取り組み

私はこのEY Japan LTVビジョンのプロジェクトを担当しています。海外のEYではすでにNeurodiversity Centerが設立されていたこともあり、ニューロダイバースな人材の活用は、まさにEY Japanで取り組むべきことだと考えました。

ただ、海外のEYで設立しているセンターは日本の特例子会社に近く、一般社員とは別の組織で働く形式になっていました。私の前職にも障がい者の方はいらっしゃいましたが、単純作業などを任されることが多く、キャリアパスが描きづらい環境を目の当たりにして、疑問を感じていました。そういった背景もあり、DAC設立にあたっては特例子会社ではなく、他の社員とも積極的に関わりながらメンバーがスキルアップし評価を受けられる体制を意識しました。契約社員としての期間は3年以内とし、その間に正社員登用されて専門性を活かせる各部門へ”卒業”していってもらうことを目標としています。

実際に発達障害・精神障害の方を採用してみて、いかがですか

TOEICの900点以上を取得している人、RPA技術により2000時間分のデータベース照合作業を一瞬でできるように自動化した人、ロゴデザインができる人など、専門性やスキルの高さに驚いています。これまで社内で手が付けられていなかったり、コストや時間をかけて外注せざるを得なかった業務に外注以上のクオリティで対応してくれているので、社内でも依頼が殺到しており、すでに無くてはならない存在になっています。

彼らが持っている能力を、上手く活かせる環境を作るというのが自分やマネジメントの役割だと考えるようになりました。ある時、DACメンバーに業務指示を出している社員から「指示通りに対応してもらえない」という相談がありました。確認したところ、指示の際にマニュアルを用意していなかったようで、それではDACメンバーが対応できなくても当たり前だと伝えました。結局、マニュアルを作成することでDACメンバーも動けるようになりましたし、手順を書面で残すことは今後の引き継ぎや急な休みにも有益なので、障害の有無に関わらず必要なことだと考えています。

通勤電車が苦手なメンバーは首都圏に住んでいても毎日在宅勤務をしていて、逆に出社したほうが集中できるメンバーは毎日出社しています。関西や中部地方からフルリモートで働いているメンバーもいます。口頭コミュニケーションが苦手なメンバーとはチャットやメールでやりとりをしています。固定観念や常識にとらわれず、その人が一番成果を出しやすい形で働いてもらえたら良いと思っていますし、「障害に配慮する」というよりも、各々の能力が発揮される環境を作ることが自分や会社の役割だと強く感じています。日本の社会では「100点満点からの減点方式」で評価されることがよくありますが、その方式だと障害のある人は不利になりやすい。「加点方式」で見ることで、その人が持つ能力に目が行くようになります。ネガティブな面を見るのではなく、ポジティブな面を評価するようなマインドを持っていたいと考えています。

今後のビジョンをお聞かせください

DACを立ち上げる経験をして、きちんとプロセスを踏めば、障害のある方が力を活かせる組織を運営できるという実感を持つことができました。こういった組織を社内外にもっと拡げていきたいと思いますが、そのためにはチームのマネジメントをする人が重要だと感じています。
まだまだ一般的には、障がい者というと「守るべき存在」になってしまい、彼らの力を活かすことよりも、「ストレスを与えないように、ケアすべき」弱者であると考えられていることが多いように感じます。それでは障がい者が成長する機会も得られません。「どうしたら社内の障がい者に対する見る目が変わりましたか?」と聞かれることがあるのですが、障害特性をいくら説明してもマインドは変わりません。それよりも実際に業務で社内の役に立っていることを成果で見せることだと思います。

加点方式で見ることができて、特性を理解し、多様なスキルを上手く活用できるリーダーが増えることで、DACのような組織を増やすことができると思っていますが、どうしたらそのようなリーダーが増えるのか、今まだ模索しているところです。

インタビュー協力:EY Japan LTV(Long-term value)ビジョンプロジェクト PMOリーダー 加藤喜久様

EY Japan Diverse Abilities Center特設ページ(働く社員の方へのインタビューなどが動画および記事でご覧いただけます): https://www.ey.com/ja_jp/diversity-inclusiveness/diversity-inclusiveness-japan/ey-japan-diverse-ability-center

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