SmartHRは、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を開発・提供している会社です。
2024年4月にダイバースOpsユニットを立ち上げ、特性・適性に合わせて、社内から業務の切り出しを行いながらユニットの管理者とともに安心して業務に取り組んでいけるチームをつくっています。
今回は、ユニットの立ち上げ背景や、メンバーの活躍、今後のビジョンについて採用担当者様にお話を伺いました。

Try&Errorでたどり着いた障害者メンバーのユニット
■チーム立ち上げの経緯や背景を教えてください
SmartHRは、コーポレートミッションとして「Well‐Working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる」を掲げています。
誰もが人生の多くの時間を使って働く上で、“働きやすさ” だけでなく “働きがい” も合わせ持った 職場環境を作っていくことを目指しています。
障害者雇用においても、会社のミッションに沿って同じスローガンを目指しています。
事業成長に合わせて、障害者雇用は模索をして進めてきました。
まずは、サテライトオフィスという仕組みを使ってスタートし、その後アプリのテスト業務での雇用も始めましたが、このポジションでは採用数を確保することも難しく、またサテライトオフィスは距離的に離れていることなどで、課題が出てきました。
障害者雇用を本業と切り分けずに推進すること、将来的にいわゆるインクルージョンを目指していたため、ダイバースOpsユニット(Ops=オペレーションの略。業務改善 / 効率化などを専門で行う部門につく名称)の立ち上げに至りました。
また、マーケット的にも増加している、求職者の多い精神障害や発達障害のある方の採用を進めたいという経緯もありました。

個性豊かなダイバースOpsユニットで活躍するメンバー
■メンバーの皆さんは、どのような個性・障害があるのですか?
当社で活躍するユニットのメンバーは精神障害や発達障害のある方がメインです。
個性もバラバラで、特定のことに優れた能力を発揮する一方で、ある分野は苦手といった個性があります。
例えば、ADHDの特性が強いメンバーは、新しい業務の走り出しや、企画業務への取り掛かりが得意で、チームをリードしてくれます。
逆にASDの特性が強いメンバーは、誰が見ても分かるようなマニュアルを、視覚的に整えることに長けていて、力を発揮してくれています。
その他にも、それぞれの個性や得意分野は千差万別ですが、お互いの凸凹を補いあいながら業務にあたってくれていると思います。
■お互いの個性を発揮、理解し合えるために、どのような工夫をされていますか。
当社のミッションにある、「誰もがその人らしく働ける社会をつくる」「“働きやすさ” だけでなく “働きがい” も合わせ持った 職場環境」という事を、メンバー全員にもってもらっている、という事でしょうか。主体的に働くチーム運営を意識しています。
選考段階や入社時に当社のカルチャー、求める人物像をメッセージとしてしっかりお伝えしています。
業務内容は、主にコーポレートのサポート業務やオフィス管理業務がメインではありますが、ユニットの採用活動や広報活動など企画業務に携わっているところが当社の特長だと思います。障害をもちながら働くという経験を社内外に発信してほしいと思っています。
noteの記事作成 や Podcastの出演、社内セミナーの開催もしています。こういった業務を担当してもらう中で、お互いの障害や特性を理解し合いながら、自発的に発信していくことがメンバー間の中で確立していっているのだと思います。
- 「出来る限り情報をオープン」にする風土
- 全員がフランクに発信しやすい場をつくること
が重要だと思っています。
ダイバースOpsユニットの皆さんの広報活動はこちら
■note:https://note.com/smarthr_diverse
■Podcast(みんなで作ろうでこぼこラジオ by SmartHR):https://creators.spotify.com/pod/show/smarthr-diverse/episodes/3-e2rv2bp
多様な働き方と環境調整の工夫で成果をだす!
■環境面での配慮やサポート体制についておしえてください
リモートワークが中心の勤務で、勤務時間は個人で調整できる働き方を導入しています。
朝や遅い時間が苦手な方、短時間からスタートしていきたい方などぞれぞれのペースで業務を進めやすい環境を作っています。
業務マニュアルを準備し、口頭の指示だけでなくマニュアルを見てご自身のペースで業務を進めやすい環境づくりをしています。メンバー同士で話し合いながら随時マニュアルのブラッシュアップも行っています。
管理者との1on1は週1回行っています。長く時間をとるというより、30分程度の短い頻度でコミュニケーションをとることで、業務面や体調面など相談しやすい場づくりと風土を意識して実施しています。
■オンラインミーティングでアバターの利用が可能だとお聞きしましたが本当ですか?
メンバー間のコミュニケーションは、基本的にはSlackでのコミュニケーションがメインとなりますが、困ったときに顔を突き合わせながら相談できる場も重要だと考え、ユニット内でのミーティングを週1回でオンラインで開催しています。
オンラインならではということでもありますが、アバターの使用を可としています。
調子が悪いときや、特性上緊張してしまう等の際に、アバターを使用することで抵抗感なく解決できる場面もあると思います。

Kaienのサポートを受けながら、年間の採用計画を達成しました
■採用活動はどのように進めていますか?
年間20名前後の採用数を確保するために、年4回の入社月に合わせて採用クールを回しています。
リモートワークがメインとなる為、選考過程に実習の機会を設けることで、業務のレベルやスピード感、困ったときに相談することが出来るか?などをお互いに確認しています。
■Kaienを選んだ理由を教えてください
Kaienは、福祉とビジネスの両視点を持ち合わせているところが、SmartHRの考え方に近く、一方に偏ることなくバランスの取れたアドバイスがもらえると感じ、選びました。
Kaienの人材紹介サービスを利用しており、支援体制が整うまでの数か月間、常駐支援サービスを利用しました。
リモートワーク求人は一定数の応募も見込めますが、代わりに業務環境上、管理者が常に横について業務のサポートを行うことは難しいです。そのため自己発信や自己管理が出来るかどうかは、健康にやりがいを持って働いていく上で非常に重要なポイントだと思っています。
業務スキルだけでなく、就労移行支援事業所で就労準備を整えている方を中心に採用したいと考えていました。
Kaienの人材紹介は、就労移行支援事業所とのつながりがある方の候補者が多く、求めている人材の母集団が集まると思ったからです。
また、書類選考時は就労福祉サービスの支援経験のあるKaienの担当者から応募者の就労アセスメントのサポートを受けられることも重要でした。
年間の採用数が必要なので、マイナーリーグオンライン説明会を実施することで、会社のメッセージを多くの候補者へ届けることも母集団を作るために有効だと感じています。
一年間で20人近くのチームを作ってきたので、管理者側の体制を整えることも大変でした。そんな中で採用活動以外にも数か月の間、常駐支援で入ってもらい、主にはメンバーの1on1や業務レクチャー、マニュアル作成等をサポート頂く事で並行して社内の管理体制も構築していきました。
今はメンバーに併せて自社のマネジメントメンバーも増え、自走できています。
その人らしく働く人を増やす、SmartHRの強みを活かし続ける
■今後のビジョンをお聞かせください
ダイバースOpsユニットでは、ゆくゆくは正社員登用や専門部署への異動など、キャリアアップできる体制で障害者雇用を進めていきたいと考えているため、メンバーの成長・キャリアアップとともにその準備を進めています。
今後はリモートメインからフルリモートの求人へと幅を広げていきます。
全国で、SmartHRのミッションに共感していただける仲間、活躍の場を増やしていきたいと思っています。
また、チーム立ち上げから一年で、別部署へ異動するキャリアステップをかなえ、ダイバースOpsユニットを卒業するメンバーも出ました。強みを活かした業務・部署へとステップアップすることで、今後の活躍も期待したいです。
正社員登用も進めていく予定がありますので、他のメンバーも自身の未来を描けるよう様々なキャリアを展開していきます。

インタビュー協力:
株式会社SmartHR 人事統括本部 人材・組織開発本部 エシカルワーク部 ダイバースOpsユニットChief 新名咲様
Kaienが行ったサポート内容
ご相談は無料です、まずは気軽にご連絡ください
人事担当者向け 無料セミナー(約1時間)
日時 | 場所 | イベント | 申込 |
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6/18(水) 14:00-14:40 | オンライン | 採用計画のコツ!:書類・面接・実習でチェック!採用の見極めポイント | リンク |
6/25(水) 13:30-15:00 | 大阪・天六 | 【就労移行支援の見学あり】新任の障害者雇用ご担当者向けセミナー <業務切り出し・採用・定着の基礎知識から、最新の民間サービスのトレンドまで> | リンク |
6/26(木) 13:30-15:00 | 東京・秋葉原 | 【就労移行支援の見学あり】新任の障害者雇用ご担当者向けセミナー <業務切り出し・採用・定着の基礎知識から、最新の民間サービスのトレンドまで> | リンク |
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