障害者雇用に関する制度や取り組みが広く認知されるようになってきました。しかし、具体的なメリットを十分に把握できていない企業担当者は依然として多く見受けられます。
本記事では、企業が障害者雇用に取り組むメリットから、実施しない場合のリスク、成功のポイント、実際の企業事例までをわかりやすく解説します。障害者雇用が企業に与える影響について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
このページの目次
- 障害者雇用とは
- 【企業側】障害者雇用の5つのメリット
- 【働く本人側】障害者雇用の4つのメリット
- 企業が障害者雇用を行わない場合の4つのリスク
- 企業が障害者雇用に取り組む際の4つのポイント
- 障害者雇用に取り組む企業事例
- まとめ
障害者雇用とは

障害者雇用とは、心身に障害のある人が能力や適性に合わせて働けるように、一般雇用とは別の枠で雇用する仕組みを指します。従業員数が一定数を超える企業や自治体には、一定割合以上の障害者を雇用する義務があります。
障害者雇用の主な目的は、すべての人が希望や能力に応じて社会参加できる「共生社会を実現すること」です。
貴重な労働力の確保や働きやすい職場づくり、生産性の向上など、企業にとってのメリットも大きいといえます。
最新の障害者雇用の状況
民間企業における障害者の法定雇用率は、2024年4月1日から2.5%、2026年7月1日から2.7%へと段階的に引き上げられることが決定しており、企業には計画的な採用活動が求められています。
障害者を雇用しなければならない事業主の対象範囲も拡大し、従業員数40人以上の企業(2026年7月以降は37.5人以上の企業)に雇用義務が発生することになりました。
ここで、厚生労働省が公表した「令和6年 障害者雇用状況の集計結果(民間企業)」を確認してみましょう。
主なポイントは以下のとおりです。
- 雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新
- 雇用障害者数:67万7,461.5 人(対前年比5.5%増加)
- 実雇用率:2.41%(対前年比0.08ポイント上昇)
法定雇用率の引き上げが段階的に進むなかで、企業による障害者雇用が着実に拡大していることが、今回の集計結果から読み取れます。
一方で、法定雇用率を達成していない企業も6万3,364社にのぼり、そのうち57.6%が障害者を1人も雇用していない状況です。
法定雇用率の引き上げや、その他の障害者雇用率制度の変更点については、以下の記事で詳しく解説しています。
■障害者の法定雇用率は2.7%に引き上げ|現状や動向について【2025年最新版】
【企業側】障害者雇用の5つのメリット
障害者雇用は法令遵守の側面に加え、企業経営にもさまざまなメリットをもたらします。
- 助成金・奨励金を活用できる
- 税制上の優遇措置を受けられる
- 企業のイメージ向上につながる
- 多様な人材の確保で組織が活性化する
- 業務の見直しで生産性が向上する
具体的にどのようなメリットがあるのか、それぞれ確認していきましょう。
1.助成金・奨励金を活用できる
障害者雇用では、職場環境の整備や定着支援にかかる費用を補填するため、さまざまな助成金制度が用意されています。
代表的な助成金は以下のとおりです。
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
- トライアル雇用助成金
- 障害者雇用安定助成金(障害者職場定着支援コース)
- キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)
- 施設・設備整備に関する助成金
これらの助成金を活用することで、障害者雇用にかかる初期コストや運営負担を軽減できます。
地方自治体が独自に設けている奨励金もあるため、うまく活用すればコストをさらに抑えられるでしょう。
助成金制度の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
2.税制上の優遇措置を受けられる
障害のある社員を雇用する事業所は、助成金だけでなく税制面でも複数の優遇措置を受けることが可能です。代表的な制度として、事業所税の「従業員割」と「資産割」があります。
「従業員割」では、障害者手帳をもつ従業員に支払った給与総額を、従業員給与の算定から除外でき、免税点の判定にも含めないことも可能です。
「資産割」は、以下の要件を満たす事業所が対象で、事業所の床面積の2分の1に相当する部分を課税標準から控除できます。
- 障害者を10人以上雇用
- 障害者雇用割合が50%以上(※1)
- 「重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金」等(※2)を受給
※1 短時間労働者を除く重度障害者は1人を2人として、重度以外の障害者である短時間労働者は1人を0.5人としてカウント
※2 障害者の雇用の促進等に関する法律第49条第1項第6号の「重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金」及び雇用保険法施行規則第118条の3第1項の「中小企業障害者多数雇用施設設置等コース助成金」をいう。
引用:厚生労働省|心身障害者を多数雇用する事業所に係る事業所税の特例
また、障害者雇用納付金制度にもとづき支給された助成金を固定資産の取得・改良に使用した場合、法人税では圧縮記帳により損金算入、所得税では総収入金額不算入として非課税処理が可能です。
これらの措置により、企業は多様な人材の確保と経営負担の軽減を両立しやすくなります。
3.企業のイメージ向上につながる
障害者雇用は、単なる法令遵守(コンプライアンス)の枠を超え、企業のブランドイメージや社会的信頼を向上させる取り組みのひとつです。
自社の利益だけでなく社会全体の利益を意識し、多様性や公平性のある職場づくりに取り組む姿勢を示すことで、取引先や求職者からの評価が高まります。
障害者雇用の推進は、多様な人材を大切にする企業としてステークホルダーからの信頼を獲得し、持続的な成長基盤を築くための重要な経営戦略といえるでしょう。
4.多様な人材の確保で組織が活性化する
少子高齢化による人手不足が深刻化するなか、障害者雇用は新たな人材を開拓する有効な手段です。
障害特性に応じた適切な職務配置により、障害者も企業の戦力として活躍できます。また、障害者への業務指示や手順の工夫は、周囲の社員にも配慮やコミュニケーション意識を促し、組織全体の活性化につながります。
異なる特性をもつ社員が一緒に働くことで、組織内のコミュニケーションやマネジメント手法が見直され、組織の活性化が期待できるのです。
5.業務の見直しで生産性が向上する
障害のある社員が働きやすい環境を整える過程で、業務フローの見直しや標準化が進みます。これにより、属人的な作業や無駄な工程が明確化され、業務効率化・生産性向上につながります。
たとえばオムロングループは、障害者雇用が企業の競争力強化につながるという考えのもと、早い段階から障害者雇用に積極的に取り組んでいる企業です。
「精神・発達障がいメンバーの雇用に積極的に取り組むことを通じて、誰でも特性に合った活躍ができる仕組みが実現できることで、企業の競争力が高まると考えています。」
引用:オムロングループ 日本を代表するものづくり企業が「研究開発・新製品開発の領域」にて発達障がいなどの異能人財を積極採用
障害者雇用を契機とした業務の見直しは、障害者のためだけでなく、企業全体の競争力向上にもつながる好機といえます。
参考:厚生労働省|障害者雇用のすすめ~障害者雇用に取り組まれる事業主の皆さまへ~
企業における障害者雇用には多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。デメリットの詳細は、以下の記事をご確認ください。
No.9「障害者雇用 デメリット」(制作中)
【働く本人側】障害者雇用の4つのメリット
障害者雇用では、働く本人にとってもさまざまなメリットがあります。一般雇用と比べて、働きやすい環境や安定したキャリア形成が期待できるなどが特徴です。
- 合理的配慮を受けやすい環境で働ける
- 一般雇用より就職しやすい傾向がある
- 安定した雇用機会を獲得できる
- 職場での理解が得られやすい
働く本人にどのようなメリットがあるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.合理的配慮を受けやすい環境で働ける
障害のある人が障害者雇用で働く大きなメリットは、合理的配慮を受けやすい環境で働けることです。
合理的配慮とは、障害の有無にかかわらずすべての人が平等に機会や待遇を享受できるよう、社会参加の支障となっている事情を改善・調整するための配慮を指します。
たとえば、以下のようなケースが合理的配慮に該当します。
| 障害の種類 | 合理的配慮の例 |
|---|---|
| 精神障害 | ・静かな作業スペースを確保する・適度に休憩を設ける |
| 発達障害 | ・指示をひとつずつ丁寧に出す・作業の優先順位を明確にする |
| 視覚障害 | ・資料の文字を拡大する・読み上げソフトを導入する |
| 聴覚障害 | ・筆談やチャットでコミュニケーションを取る |
一般雇用でも合理的配慮を求めることは可能ですが、配慮の内容や範囲は企業の理解や体制に左右されやすいのが現状です。一方、障害者雇用枠では合理的配慮の提供が制度上の前提となっているため、希望が通りやすい傾向があります。
合理的配慮については、以下の記事で詳しく解説しています。
「合理的配慮」(制作中)
2.一般雇用より就職しやすい傾向がある
障害者雇用は、一般雇用よりも就職のハードルが低いといわれています。
障害者雇用では、学歴や職歴よりも「安定して働けるか」「コミュニケーションが取れるか」といった基本的な部分が重視される傾向があります。そのため、ブランクがある場合や初めて就職する場合でも応募しやすい点が特徴です。
障害者雇用枠の応募には障害者手帳が必要なため、一般枠に比べて競争率が低くなりやすい点もポイントです。
採用面接時には、本人の特性に応じて進行方法を調整したり、支援機関のスタッフが同席したりする場合もあり、安心して選考に臨みやすい点もメリットといえます。
3.安定した雇用機会を獲得できる
障害者雇用枠での就労は、一般雇用と比較して「長期的に安定して働き続けられる」というメリットがあります。
障害者の雇用義務がある企業は法定雇用率の達成が求められるため、採用後も継続的に働いてもらうための支援体制を整えることが重要です。
そのため、定期面談や担当者によるフォロー、業務量の調整など、無理なく働き続けるための仕組みを構築している企業が多く見られます。
とくに大手企業は、福利厚生や研修制度が充実しており、キャリアアップや正社員登用のチャンスが設けられている場合もあります。
障害のある人は安心して働ける環境を獲得でき、企業は定着率の向上によって採用や人材育成にかかるコストを削減できる点がメリットです。
4.職場での理解が得られやすい
障害者雇用で働く場合、企業が事前に障害を把握したうえで採用・配属されるため、職場全体で障害への理解が得られやすいといえます。
企業によっては、障害の理解に関する研修やマニュアル整備、上司・同僚への事前説明などを実施しており、障害のある社員が働きやすい環境づくりを進めています。そのため、無理な働き方を強いられるリスクが少なく、必要なサポートを伝えやすい点が特徴です。
専任の担当者が定期的に相談に乗ってくれる企業もあり、体調の変化や困りごとを早期に共有しやすい点も安心材料です。
こうした取り組みにより、「迷惑をかけてしまうのではないか」「特性を理解してもらえないのでは」といった不安が軽減され、働く本人は安心感をもって就労できます。
企業側としても、合理的配慮や支援体制が整うことで、多様な人材の確保や定着につながります。
障害者雇用についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
■障害者雇用とは?対象者や条件・一般雇用枠との違いをわかりやすく簡単に解説
企業が障害者雇用を行わない場合の4つのリスク

企業が障害者の雇用義務を果たさない場合、単に法令違反となるだけでなく、企業経営にさまざまなリスクが生じます。経営に与えるインパクトは、以下のように金銭的なものから社会的な信用まで多岐にわたります。
- 雇用義務の未達成による納付金の発生
- 行政指導による対応コストの発生
- 企業名の公表によるブランドイメージや取引先の信頼低下
- 多様性の欠如による企業の競争力や持続的成長の低下
これらのリスクが具体的にどのような影響を及ぼすのか、順番に確認していきましょう。
1.雇用義務の未達成による納付金の発生
常用雇用労働者が100人を超える企業が法定雇用率を達成できていない場合、不足している障害者1人につき月額5万円の障害者雇用納付金を支払わなければなりません。
たとえば、常時雇用する労働者の数が300人の企業で障害者雇用が3人不足している状態が続けば、年間180万円、10年間で1,800万円の納付金が必要になります。
納付金の負担を回避するためには、障害者雇用の仕組みを正しく理解し、法定雇用率を遵守することが求められます。
障害者を雇用する義務(対象者や条件など)についての詳細は、以下の記事をご確認ください。
■【人事向け】障害者雇用義務について|対象者や条件について紹介
2.行政指導による対応コストの発生
実雇用率が著しく低く、改善の兆しが見られない企業に対しては、管轄のハローワークによる厳格な行政指導が行われます。これは単なる注意喚起にとどまらず、担当者の業務工数を大幅に圧迫する重大なリスクです。
具体的には、ハローワークへの状況報告が求められ、それでも改善が見られない場合は「障害者雇入れ計画書」の作成命令が出されます。この計画書は「いつまでに何人採用するか」という具体的な目標とプロセスを行政に約束するものです。
計画期間中は定期的な進捗報告が義務付けられ、計画の実施状況が悪い企業に対してはさらなる指導が入ります。
これらの対応に追われることで、担当者は本来行うべき業務に十分な時間を割けなくなり、組織全体のパフォーマンス低下を招きます。
3.企業名の公表によるブランドイメージや取引先の信頼低下
雇入れ計画作成の命令や行政指導に従わず、雇用状況の改善が見られない企業は、最終的に厚生労働省によって企業名が公表されます。
主に以下のような内容が厚生労働省のホームページ等に掲載され、半永久的に記録として残ります。
- 企業名
- 所在地
- 代表者名
- 不足人数
参考:厚生労働省|障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく企業名公表について
現代のビジネス環境において、企業名公表のリスクは納付金などの金銭的コスト以上に深刻です。
コンプライアンスやCSR(企業の社会的責任)への意識が低い企業であると判断されれば、投資家からの評価が下がるだけでなく、顧客や取引先からの信頼低下につながる恐れもあります。
「法定雇用率を遵守していない企業」というネガティブなレッテルを貼られることで、新卒・中途採用における応募者数が減少し、優秀な人材の獲得が難しくなるかもしれません。
一度失った社会的信頼を取り戻すには、膨大な時間とコストがかかります。公表に至る前の段階で、確実に対策を講じることが経営上の必須課題です。
以下の記事では、障害者の法定雇用を管理する人事担当者向けに、最新の法改正情報を交えつつ、複雑な計算ルールをわかりやすく解説しています。ぜひご参照ください。
【Excelテンプレートあり】自社の障害者雇用率の計算方法をわかりやすく解説します(2025年ロクイチ報告に対応)
4.多様性の欠如による企業の競争力や持続的成長の低下
障害者雇用を行わないことは、ペナルティの回避だけでなく、企業の成長戦略においても大きな機会損失です。
障害者を含む多様な人材を活用しない企業は、組織における多様性が不足し、視点や発想の幅が狭まる傾向があります。その結果、問題解決やアイデア創出の能力が低下し、イノベーションが生まれにくくなります。
多様なニーズへの対応力も制限され、潜在的な事業機会を逃す可能性もあるでしょう。
障害者雇用は単なる法令遵守にとどまらず、組織全体の競争力や柔軟性の向上、持続的な成長を促進するための戦略的な手段です。
適応力の高い企業として持続的に成長するには、多様なバックグラウンドをもつ社員を活用し、異なる視点や新しいアイデアを日常的に組織に取り入れる姿勢が欠かせません。
企業が障害者雇用に取り組む際の4つのポイント
ここでは、障害者雇用を単なる数合わせで終わらせず、組織の戦力として定着させるために押さえておくべき重要なポイントを紹介します。
具体的には、以下の4つのポイントを意識して取り組むのがおすすめです。
- 会社の方針を明確化し、社内理解を促進する
- 現場のサポート体制を整える
- 雇用する障害者本人へのヒアリングを行う
- 障害者雇用支援サービスを利用する
障害者雇用を円滑に進めるための具体的なポイントを把握し、職場の多様性向上や働きやすさの改善に活かしましょう。
1.会社の方針を明確化し、社内理解を促進する
障害者雇用を効果的に進めるには、まず企業全体で明確な方針を定めることが重要です。方針が明確化されることで、障害者雇用に取り組む意義が社員に伝わりやすくなります。
単に法的義務を満たすだけでなく、「なぜ障害のある人を雇用するのか」「どのように企業理念や経営方針と結び付くのか」を社内で共有し、社員の理解を深めることがポイントです。
社内研修や説明会など、障害の特性や合理的配慮の必要性を学ぶ機会を設けることで、実務におけるトラブルも防ぎやすくなります。
こうした取り組みにより、偏見のない企業文化を醸成でき、障害のある社員の定着率向上や業務効率化、職場の多様性向上といったメリットを享受できます。
2.現場のサポート体制を整える
障害のある社員が安心して働ける職場を実現するには、現場任せにせず、人事部門と配属先が一体となってサポート体制を整えることが欠かせません。とくに、障害の特性や必要な配慮事項を適切に共有し、組織全体で理解を深めることが重要です。
日常業務に関する支援としては、作業手順の見直しやタスクの分解、業務量の調整などが効果的です。また、定期的な面談によるフォローや、困りごとを相談できる窓口の設置は、トラブルの予防と職場定着率の向上に直結します。
サポート体制が整うことで、障害者本人が最大限に能力を発揮できる環境を整備できるだけでなく、現場担当者の負担や不安も軽減されます。その結果、職場の生産性が高まり、組織全体の競争力強化につながるでしょう。
3.雇用する障害者本人へのヒアリングを行う
障害者雇用を成功させるには、採用後に障害者本人の意向や特性を正確に把握することが大切です。
うつ病やADHD(注意欠如多動症)といった同じ診断名であっても、得意なことや苦手なこと、必要な配慮の内容は個人によって大きく異なります。
そのため、面談を通じて業務上の希望や配慮してほしい点を丁寧に聞き取り、本人の同意を得たうえで現場と情報を共有しましょう。これにより、業務内容や作業環境を適切に調整できるため、障害者が自身のスキルや強みを発揮しやすくなります。
配属後も定期的に状況を確認し、必要に応じて配慮の内容を見直すサイクルを回すことで、双方が納得できる安定した雇用関係を築けます。
面談やヒアリングを実施する際のポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
■上司が精神・発達障害がある社員との1on1ミーティングで聞き取るべきこと
4.障害者雇用支援サービスを利用する
障害者雇用に取り組む際は、採用から定着までのすべてのプロセスを自社のみで完結しようとせず、障害者雇用支援サービスを活用するのが効果的です。とくに初めて障害者雇用に取り組む企業や、ノウハウが不足している企業におすすめです。
障害特性に関する専門知識やトラブル対応のノウハウを一朝一夕に身につけることは困難ですが、支援機関と連携すれば、専門家による手厚いサポートを受けられます。
代表的なサポートは以下のとおりです。
| 種類 | 支援内容 |
|---|---|
| コンサルティング | ・業務の切り出しから採用選考、受け入れ体制構築までの包括的な支援 |
| 人材紹介 | ・安定的な就労が期待できる候補者の提案・豊富な人材バンクの中から条件に合う人材の紹介 |
| 定着・マネジメント支援 | ・入社後のフォローアップを継続し、職場定着に向けた課題の抽出と改善策の提案・上司や同僚への具体的な支援方法の助言 |
重要なのは、支援サービス任せにせず、企業自らも主体的に関与し続けることです。支援を受けながら社内でノウハウを蓄積し、障害のある社員が長期的に活躍できる環境を整えましょう。
株式会社Kaienは、障害者雇用に関する幅広い支援サービスを提供しています。障害者雇用をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
■Kaienの企業向けサービスの紹介はこちら
障害者雇用に取り組む企業事例
最後に、障害者雇用に積極的に取り組む企業の事例を紹介します。
働き方や配置の工夫など、企業がどのように職場環境を整え、社員の特性を活かしているのかを確認し、自社で活用できるヒントを見つけましょう。
三井住友信託銀行株式会社
三井住友信託銀行株式会社では、誰もが「私」らしく能力を発揮できる職場づくりを目指し、障害者雇用に積極的に取り組んでいます。
本店エリアや大阪拠点を中心に、発達障害・精神障害・知的障害のある社員が多岐にわたる業務で活躍しています。
実際に従事しているのは、以下のような業務です。
- データ集計
- システム登録
- 総務・庶務業務
- 社会貢献活動の事務
- 会場運営
- オフィス軽作業
- 物件概要書作成
経営管理分野だけでなく、個人事業や不動産事業などの本業に直結する部門への配属もあり、個々の強みを活かした配置が行われています。
その結果、上司からは「戦力になっている」「来てくれてよかった」といった声が寄せられ、各部門の業務を支える存在として活躍の場が広がっています。
■誰もが「私」らしく能力を発揮できる職場へ ~三井住友信託銀行が歩む、障害者雇用の新たな未来~
株式会社SmartHR
株式会社SmartHRでは、誰もがその人らしく働ける社会の実現を目指し、精神障害・発達障害のある社員を中心とした「ダイバースOpsユニット」を立ち上げました。
同ユニットでは、個々の特性に応じて業務を切り出し、コーポレートサポートやオフィス管理をはじめ、採用・広報・企画業務にもメンバーが携わっています。
また、働きやすさと働きがいの両立を重視し、以下のような心理的安全性を高める取り組みを行っています。
- リモートワークなど柔軟な働き方の導入
- 個々の事情に合わせた勤務時間の調整
- 誰でも理解できる業務マニュアルの整備
- 相談しやすい環境づくり(例:週1回の1on1面談)
- オンライン会議でのアバター使用
採用面では、Kaienの支援を活用して年間20名前後の採用を実現し、メンバーのキャリアステップや正社員登用など、成長の機会も積極的に提供しています。
メンバー同士が互いの特性を理解し、得意・不得意を補い合いながら働くことで、業務改善や業務の正確性向上に貢献し、企業全体の成長につなげています。
■誰もがその人らしく働ける社会をつくる ~障害者雇用ユニット立ち上げから1年で十数名のチームへ~
障害者雇用のメリットやリスクを把握し、計画的に取り組もう
企業にとって、障害者雇用は単なる法令遵守にとどまらず、「人材不足の解消」「業務効率化」「多様性による組織の活性化」といったさまざまなメリットがあります。一方で、雇用義務の未達成時には納付金や行政指導などのリスクが伴います。
企業が多様な人材を活かした持続的な成長を実現するには、単なる制度対応ではなく、取り組む意義や目的を明確にしたうえで計画的に受け入れ体制を整備することが重要です。
「どこから始めればよいかわからない」「社内の体制づくりに不安がある」という場合は、障害者雇用の導入から定着までを一貫してサポートしている株式会社Kaienへご相談ください。
ご相談は無料です、まずは気軽にご連絡ください